梅之湯の伝説

梅之湯

神様の御利益により、旅人の腹痛が治ったお話

 旧暦7月13日の夜、一人の旅人が神社の東北の原を通りかかったころ、にわかに腹が痛み始めました。あいにく薬を切らしていたので、どうすることもできません。だれか通らないだろうかと思ってあたりを見回しても、人通りの少ないところですから、だれも来る様子はありません。旅人は死ぬほどの痛みをじっと耐えるしかありませんでした。

 苦しいときの神頼みで、旅人は神社の方を向いて「どうか神様、わたくしの腹の痛さを和らげてください。」と手を合わせました。その願いが神様に届き、旅人の腹の痛みは和らいできました。そこで旅人は見付天神に立ち寄り、白湯を一杯いただきますと、痛みもすっかり良くなりました。

 以来、この梅之湯を飲むと一年間腹の病気をしなくてすむと言われるようになりました。

 文化年中、中村乗高著、「事実証談」より要約

 ※この「梅之湯の伝説」により、見付天神では例年「梅之湯祭」を齋行しています。詳細については、下記のリンクよりご覧下さい。

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