梅之湯の伝説

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 神様の御利益により、旅人の腹痛が治ったお話

梅之湯

梅之湯 祭壇
梅之湯 祭壇

 旧暦7月13日の夜、一人の旅人が神社の東北の原を通りかかったころ、にわかに腹が痛み始めました。あいにく薬を切らしていたので、どうすることもできません。だれか通らないだろうかと思ってあたりを見回しても、人通りの少ないところですから、だれも来る様子はありません。旅人は死ぬほどの痛みをじっと耐えるしかありませんでした。

 苦しいときの神頼みで、旅人は神社の方を向いて「どうか神様、わたくしの腹の痛さを和らげてください。」と手を合わせました。その願いが神様に届き、旅人の腹の痛みは和らいできました。そこで旅人は見付天神に立ち寄り、白湯を一杯いただきますと、痛みもすっかり良くなりました。

 以来、この梅之湯を飲むと一年間腹の病気をしなくてすむと言われるようになりました。

 文化年中、中村乗高著、「事実証談」より要約

梅之湯 無料授与

梅之湯 無料授与 令和元年8月13日撮影

 この故事により、見付天神では毎年8月13日に、参拝者の方に梅の湯を無料でお分けしています。

 梅之湯を飲むことで、神様の御利益をいただき、お腹の病気にならないように、お祈りしましょう。

梅之湯

 また午後8時よりは、「梅之湯祭」を齋行します。暗闇の中、ろうそくを灯して身体健全を祈るお祭りです。